仕事への想い
子供のころから部屋の間取りが好きで。
自分の部屋の絵を描いては家具の配置を考えたりしていました。
大学受験で建築科に入ることが出来なかったのですが、新聞広告などの物件情報を見ては手で描いたりCADで描いたり。
就職時は「やっぱり私は建築が好き!木造一戸建ての家に関わりたい!」と工務店に滑り込み、CADで図面を描く仕事に就くことが出来ました。
そのころ2級建築士や福祉住環境コーディネーターの資格も取得。
以来、いくつかの転職をしながらもずっと「家」「建築」「図面」に関わる仕事を続けて来ました。
しかし、以前から日本の建物に関する数々の問題が取り沙汰され、自分なりにいろいろと想うことがあります。
人口減少なのに貴重な山や森を切り崩して新築の建物を建てること
それなのに昔からの丈夫で味のある素晴らしい建物が取り壊されること
新建材や接着剤にアレルギー反応が出てしまう「シックハウス症候群」のこと
密閉性を高めておいて24時間換気をすることの意味
空家問題
まだまだありますし、深く掘り下げれば個別の問題のようでいて繋がる部分も多いし利権や政治にも関連してきます。
なかなか一筋縄ではいかない。
何か私に出来ることはないだろうか。
そんな時に、東北の峠道にたたずむ築170年の古民家とご縁が出来ました。
「古民家 萬五郎(まんごろう)」は、太く黒光りした柱や梁をいただく、大きな屋根の曲り家です。
昔は家族同然に大切にしていた馬のための部屋は、今では味噌や醤油を仕込んだり貯蔵する納屋になっています。
春には木々が芽吹き
山の幸と美しい雪解け水
暑い夏でも夜になれば心地よい風が吹き
せせらぎや池には蛍が飛び
天の川に覆われ
秋には美しい紅葉と山の幸
冬にはキリッと澄んだ空気と雪に覆われる
そんな、自然と共にある古民家です。
萬五郎は、オーナーとその仲間たちで手入れをし、活用し、文化を継承している成功例です。
しかし貴重な建物を活用しきれずに困っている方も多い。
役所に相談するにしても不動産屋さんに仲介を頼むにしても、間取り図が必要になることってありますよね。
しかし図面が手元に無かったり古くてよく見えなかったり。
そんなオーナーさんのために、写真やその他の情報をもとに間取り図を作り上げます。
これまでにも友人知人の家や物件探しのために、何度も参考図面を描き、喜んでもらえました。
私の図面描きの特技がお役にたてれば、これほど嬉しいことはありません。
会社勤めに一区切りつけ、図面起こしの仕事を始めました。
どうぞよろしくお願いします。